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2016.03.23.Wed

困難を抱える生徒ばかりの高校のはなし vol.1

このコラムは、筆者が支援活動を続ける中で、出会ったり・聞いた方のお話をご紹介します。具体的な学校名、地名、スクールソーシャルワーカーの名前を出すことはできませんが、困難な環境が実在していることを少しでも多くの人に知って欲しいと思っています。(筆者がチャリティ・支援活動を続ける一つの動機になっています。)

 


とある公立の全日制高校は一学年あたり400人いる大規模校。

その生徒のほとんどが何らかの困難を抱えている。
貧困・DV・ネグレクト・不登校・発達障害…。困難は複雑化している。
当然教員のみではすべてに対応することは不可能。
少しでも解決の力になるべく、たった一人のスクールソーシャルワーカー(SSW)が週2回常勤で対応している。

 

ケース1:学校までの交通費がなくて不登校

ある女子高校生。両親はすでに離婚。
母親の元にひきとられたが、折り合いが悪く、実父の援助を受けて一人暮らしをはじめる。
援助金だけでは生活費が足りないため、アルバイトをして何とか生計をたてる。
しかし、母親と暮らす小学生の弟が身を寄せてきたためアルバイトに時間を割けなくなる。
収入が減りとうとう学校までの交通費を捻出することもできなくなり不登校。
事態を把握した学校側は母親と暮らすようこの姉弟を説得。
弟は母親の元にもどり、高校生は一人暮らしを続けた。
また実父から必ず家賃と携帯代と学校への定期代を出してもらう約束をとりつけた。
こうして再び学校に通うことができるようになった。
しかし、問題がすべて解決したわけではない。
実は、母親がこの高校生の分の児童手当を受け取っていることを確認できている。
その金額を高校生に渡すよう児童相談所より説得するため現在調整中。


 

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