Loading...
2017.06.28.Wed

教育的効果は抜群!?「パパ絵本」の世界にようこそ。

お子さんとの写真、〝撮りっぱなし”になっていませんか?
 
はじめて動物園に行った、3歳の誕生日。
はしゃぎまわって見た、近所の公園の桜並木。
おばあちゃんに会いに、新幹線の大冒険!
…etc
 
愛する自身のこどもの、記念すべき「人生のワンシーン」、
一つも撮り逃すまいとシャッターを切るその気持ち、痛いほどわかります。
 
ただその写真、データに保存した状態で〝放置”されていませんか?
お子さんが、その日の出来事を〝ちゃんと覚えている”か、自信はありますか?

 
今、ハッとされている方に、ぜひともお勧めしたい取り組みこそ、「パパ絵本」に他なりません。
 
今回、「パパ絵本」の素晴らしさを広めている森川さんと目黒さんに、チャリツモ編集部オフィスまでお越しいただき、その魅力を余すことなく語ってもらいました。
 

パパ絵本を開発した森川さん photo by もちお

 

「パパ絵本」とは、一体どういったものでしょうか?

やはり、そこは疑問に思いますよね(笑)現物をお持ちしたので、恐らく見た方が早いかと・・・。例えばこちらは、こどもと動物園に行った時の絵本ですが、ペリカンが映っている写真の下に、簡単な一文を挿入しています。

パパがつくるてづくりの絵本です。
 
写真と文字を大きく配置しているのと、
自分のこどもを絵本に登場させている点が、最大の特徴です。

このような構成にすることで、0歳児でも、他の絵本では示さないほどの強い興味・関心を持って、最後まで読んでくれるんです。
 
私が育児のベースにしているドーマン法では、「大きな文字で読み聞かせをすると、赤ちゃんでも文字を読めるようになる」と言っています。こどもに話しかけるときは、大人に話しかけるよりもゆっくりと大きな声で話しますよね。こどもはそうやって徐々に聞く訓練をするから、だんだん「聞ける」ようになるのです。読むことも同じで、大きな文字を見せてあげれば赤ちゃんでも「読める」ようになります。
 
また、モンテッソーリ教育でも、幼児期の絵本はファンタジーよりも、まずはリアルな世界を見せることがよいとされています。「パパ絵本」ほどリアルな絵本はないと思います(笑)

そもそも、絵本づくりをはじめようと思ったきっかけは?

4年前に長女が生まれたことです。
 
当時私は、年間の約1/3を海外出張で不在にしていて、
当然のようにこどもはママにばかりなついていました。
そんな時にまた、一ヶ月間の出張が入ったんです。
 
もう、不安でいっぱいでした。
出張から帰ってきた時、俺の顔なんて忘れているんじゃないかって(笑)。
 
それで居ても経っても居られず、
出張前夜に、私と娘が一緒に写った写真をいくつか切り抜き、
娘へのメッセージを簡単に添えた絵本を作ったんです。
 
出張から戻った翌朝、目を開けると、
『パパ読んでー!』と、“あの”絵本の読み聞かせを私にねだる娘がいました。
 
その反応が嬉しくて、嬉しくて…。
 
それからですね。家族旅行の思い出などを、
「パパ絵本」にして残すようになったのは。

パパ絵本の活動のパートナーである目黒さん。photo byもちお

絵本作りを一緒にされている目黒さんにお伺いします。そもそも絵本作りとの出会いのきっかけは何だったのですか?

森川さんの主催するワークショップで出会ったのがきっかけです。そこで、半信半疑で絵本を作ってみました。
 
内容は、新幹線に乗って京都のおばあちゃんに会いに行くというもの。
 
こどもが1歳過ぎくらいの時に作ったのが初めてですが、食いつきようがすごかったです。何度も読んで読んでという反応があった絵本は初めてでしたね。

そこから絵本作りを続けていらっしゃると思いますが、続けてみていかがでしたか?

自分が主人公というのは、記憶に焼き付くようです。
絵本に登場する新幹線や富士山も覚えたり、教育的効果も高いです。

また、こどもには、「誰と会ったのか」ということを覚えて欲しいと思っていますが、実際に、絵本に登場させると、めったに会わない親戚の方のこともよく覚えています。

人って覚えられると嬉しいし、逆に覚えていないと言われると傷つきます(笑)。前に会った人をちゃんと覚えていられるってすごいなと思っています。

また、この「パパ絵本」は、お父さんにとって、楽しくて、こどもの反応があって、育児のポジティブな側面が分かるきっかけになるものだと思っています。

お父さんって、イクメンと呼ばれたりしますが、お母さんの手伝いになっているような気がしています。おむつを替えたりしてみるけれど、ダメ出しをくらってやる気をなくしてしまう。そうではなくて、自分が作ったものをこどもが喜んでくれる体験が育児スイッチを入れてくれる。育児スイッチが入ると、自然に、育児が出来るようになっていきます。

お気に入りのパパ絵本を持ち笑顔を向ける森川さん・目黒さん photo by もちお

育児スイッチは、私もたまに入ります(笑)。「パパ絵本」は、教育的効果もあるんですね。

そうなんです! 

実は2年前ぐらい前から、私たちは親御さん向けのワークショップ等で、「パパ絵本」を教育ツールとして活用することを推奨しています。
 
私自身は娘が0歳のときから絵本をつくっていますが、娘の年齢によって絵本の役割が変わってきました。最初は私の顔を覚えてもらうための絵本からのスタートで、おでかけや家族旅行の思い出絵本という役割が強かったです。あるとき、家族旅行でゾウに乗る機会があって、娘が興奮して帰ってからも「ゾウさん!」と叫んでいたので、ゾウについて教えてあげる絵本をつくりました。娘がゾウについて学ぶ最良の機会だと思ったのです。このときから、単に思い出のためではなく、思い出と絡めて教育的な要素を入れることを意識しています。
 
例えば、こどもと一緒に美術館や博物館に行っても、全く興味を示してくれない、なんてことはありませんか?私も、長女が2歳の時に、美術館に一度連れていったのですが、反応はすこぶる悪かった(笑)。

そこで試しに、次回鑑賞予定の美術館の展示物をプリントアウトし、自作のストーリーを加え、絵本にまとめたものを、1週間娘に読み聞かせてみました。

いざ、その美術館に足を踏み入れると、
『あー、これ知ってる!』といった具合に、
展示物を見る娘の目は、ガラリと変化、
“予習”効果はてきめんでした。

また、その絵本は当然、“復習”にも使えるので、
そこで学んだことを、より強く覚えていてくれるようになります。

ひとつの絵本を通し、「予習→体験→復習」の
サイクルを回すことにより、学びの効果が最大化するんです。

親であれば誰しもこどもには色々な体験をさせてあげたいと思うはず。世の中にはこども向けのワークショップや親子向け体験プログラムなどが溢れています。ともすれば、スケジュールをそういった体験で埋めたくなってしまう。でも本当は、体験の数をこなすよりも、ひとつひとつの体験をきちんと予習復習して使い倒すことの方が大事なんじゃないかと思います。
 
もちろん予習復習には様々なツールがあり、「パパ絵本」はそんなツールのひとつです。こども自身が登場するのでとにかく惹きが強い。そのときのこどもの興味関心に合わせて、最適なものがつくれる。といったメリットがあります。

そんな「パパ絵本」の魅力を、
一人でも多くの人に知ってもらいたいですし、
それが今、ワークショップを開催している
私たちのモチベーションになっています。

絵本を作るって、最初はイメージがわきにくいとおもうんですが、、、

大丈夫です。

最初のワークショップは、絵コンテ方式でイメージを固めてから、写真をノリで貼って・・・という風に作り上げていきます。

一回コツを覚えてしまえば1~2時間もあれば作れてしまうものなんですよ。

パパ向けのワークショップではありますが、案外、お父さんとお母さんで話しながら作っていくご家族や、こどもの年齢によっては、一緒に入ってきて作ったりして楽しまれている方もいます。

森川さんも仰っていましたが、まずは第一作を作ってみることが大切。

『嫁に見せるにはちょっとこっ恥ずかしいな』
『フォトアルバムとは違うの?』
『ストーリーが必要?』
などわからないこともあるかもしれませんが、少しでも興味を持った方はワークショップに参加されてみてはいかがでしょうか。

森川さんのワークショップ情報は、FACEBOOKページをフォローしてご確認ください。

お父さんがつくる、てづくり絵本トリップ!
https://www.facebook.com/ehontrip/

 

編集後記
 
現在1冊目の手作り絵本づくりに挑戦中! もちおです。
 
今回インタビューさせていただいた森川さん、目黒さんと共通して、私も同世代の娘を持つパパ。私は”てづくり絵本”がもつ、子供とのコミュニケーションツールとしての素晴らしさはもちろん、10年後、20年後にこの絵本が持つ意味の大きさを感じました。
 
かくいう私も、趣味の楽器演奏、ビデオ編集を活かして娘のビデオを作っていましたが、あまりの作業量に途中でパタリと更新がストップw
継続するには手軽さも大事なんだと痛感しました。
 
単なるデータで埋もれてしまうかもしれない1枚の写真に少し手を加えることで、家族に1冊だけの絵本になる。”クリエイティブな思い出つくり”をぜひオススメしたいと思いました。
ライター: