ようこそ、ソーシャルスタンドへ

都心で挑む障害者の自立支援。東京・原宿にオープンした障害者が働くフラワーショップ&カフェ。

障害者雇用を支援する一般社団法人ローランズプラス(東京都豊島区・福寿満希代表)がソーシャルフラワーショップ&カフェ「ローランズ原宿 social flower & smoothie shop」(東京都渋谷区千駄ケ谷3)を5月8日正午、原宿にオープンした。神奈川・川崎、東京・駒込に続いて3店舗目。近隣にファッション・出版関係のオフィスが多いこともあり、「はたらく女性を植物の力で応援する空間」というコンセプトで、花だけでなく、スムージーや軽食を提供するローランズ初めてのカフェ併設店だ。

オープンに先駆けて行われた開所式には、同店が入居するビルを所有する日本財団の会長の笹川陽平氏や、衆議院議員の金子めぐみ氏、女優の東ちづる氏らほか多くの関係者と報道陣が駆けつけ、華やかなスタートを切った。


(写真1)開所式で新たな門出を祝福する、女優の東ちづるさん(左)と笑顔で答えるローランズ代表・福寿満希(ふくじゅみづき)さん(右)=東京都渋谷区千駄ヶ谷で2017年5月8日、西泰宏撮影

様々な軽度障害と向き合うスタッフを積極的に採用しているローランズだが、その原点は、同法人代表の福寿満希(ふくじゅみづき)さんが教育実習で特別支援学校を訪れた学生時代に遡る。障害を持った子供たちは、就職が難しく、自立した生活を送りにくいという現実を知った彼女は、「いつか特別支援学校の子供たちを受け入れる会社を作る」という志を抱いたそうだ。その後、花や植物と触れ合える花屋という環境を思いつき、自宅の一角から始めたのがローランズのはじまりだ。

今回オープンした原宿店は、20人の障害者が交替で働けて、全国平均賃金の約二倍近い13万円/月が得られる店舗になることが目標で、スタッフは花のアレンジメントを提供する他、スムージー提供、接客等を行う予定だ。

厚生労働省「平成27年度工賃(賃金)の実績について」によると、就労継続支援A型事業所の全国平均賃金は月額6万7,795円。


(写真2)キウイや小松菜などの野菜・果実に加え、バラのパウダーをミックスしたスムージー「グリーンミックス」を試飲するチャリツモメンバー=東京都渋谷区千駄ヶ谷で2017年5月8日、西泰宏撮影


(写真3)白と黒を基調にしたモダンな空間に、ナチュラルな家具と色鮮やかな植物が並ぶ店内で挨拶する笹川会長=東京都渋谷区千駄ヶ谷で2017年5月8日、西泰宏撮影

本店の開所を支援した日本財団は、「原宿に店舗を構える今回の取り組みから、障害者が都心部で働く福祉事業所のモデルとして発信していきたい。原宿で事業として自立できれば、障害者が働いている店として特別視されなくなる。本当の意味での障害者の社会参加を実現できる。」というメッセージを寄せている。

「ローランズ social flower & smoothie shop」基本情報営業時間:11:00~19:00

住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-54-15ベルズ原宿1階

定 休 日:なし

商  品:
花束500円〜、アレンジ1,000円〜、苗300円〜、植物800円〜、植物由来製品1,400円〜、他

メニュー:
スムージー400円〜、カットフルーツ350円〜、オープンサンド480円〜、お花のプリン300円〜、他

店舗席数:約23席

従業 員:25人
(障害枠のスタッフは主に、花のアレンジメント制作、スムージー、接客等を行う)

店舗コンセプト:
「はたらく女性を応援」。全てのスムージーにローズ成分を配合。フルーツをたっぷり使用し、体に優しいフードメニューと一緒に女性の美を応援。店内は、「あなたの夢が叶いますように」というはたらく女性へのメッセージを込め、植物に囲まれた夜空に流れ星をアレンジしたレイアウトになっている。

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