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狭山茶コーラ、食材としての狭山茶、様々な商品開発にかける想い

森田さんに狭山茶が抱えている課題をお伺いした中で、いかに新しい取り組みを通じて、新しい顧客を獲得していくことが重要だと理解しました。森田さんの話の中でも取り上げられていた、新しい取り組みを実践していらっしゃる増田さんにお話をお伺いしました。

今回お話を伺った方は、埼玉県の入間市駅近くでお店を構える「増田園本店」の増田さんです。 http://masudaen-honten.co.jp/

目を引くものを作り、狭山茶が世に出るきっかけを作る

-具体的には、どのような取り組みをされていらっしゃるのでしょうか?

増田さん:代表的なものは、狭山茶コーラを販売しています。うち独自のアイデアではなく、共同でやっている方から一緒に作りませんか?という声を頂いたので、作ってみました。まず、目を引きますよね?子どもも狭山茶に興味持ってくれるかもしれない。お茶とは異質なモノに向ける興味や好奇心、そこから広がる商談に期待しています。既に、関東圏ではわりと商社さんなどにも引き合いに出してもらえて、県外にも狭山茶をPRしていける取り組みになっているのではないかと思っています。

増田園本店のオリジナル商品、茶葉で作ったコーラ「狭山茶コーラ」

他にも、狭山茶でペーストを作っています。火に強い素材でして、パン屋さんなどで使ってもらっています。飲む形だけではない狭山茶。新しい食品原料としての狭山茶の事例になればと考えています。

農業をやっていても儲かるというのを見せたい

-新しい取り組みへの障害はありますか?

増田さん:そんなことやっても無駄だといわれることがあります。ですが、他と違うことをすれば儲けるチャンスがあるということ知ってもらいたい。私の地元でも農家の後継者不足は問題になっています。これを改善する為には農業に魅力がないとダメだと思っています。

そのなかで「儲かる」。こんなに単純に他人に伝わる魅力は他にないと考えました。

結局の話、生活ができないとやっていく意味がない。農業をやっていても儲かるというところを誰かに見せられたらと思っています。父の受け売りですが新しいことを始めるにもリスクがあります。その為一番注意しているのが出口作りです。あたりまえですがニーズのない商品を作っても失敗してしまいますので。

また、(インタビューをしている場所)ここは、3.11後に完成した建物。狭山茶を発信するための発信基地のようなカフェにしようと思い作りました。ここはお客様と一緒に狭山茶を育てていける場所にしたいと思っています。まだまだ理想には遠いですが最終的にはここに来れば、ほとんどの狭山茶が網羅できる、そんな場所に出来れば最高だなと思うんです。

そうすることで、人が集まる場所になれば、うちとしても利益を生み出せます。さらに、うちにお茶を置いてくれている生産者さんに、少しでも多く利益を還元できるのではないかと考えています。

ほんのひと手間かけると、お茶にこんなにも価値が出てくる。そんな商品開発をしていきたい。

-今後の展開を教えてください。

増田さん:私としてはお茶が捌ければ、どんな形でも良いと思っているんです。

例えば、夏に取れる二番茶というものがありますが、これを緑茶にすると安価なお茶になってしまいます。1kgあたり600~700円が当たり前で、最悪1kgあたり500円以下になることさえあります。

でも、紅茶に変えることで1kgあたり3000~3500円になるんです。おかげさまで数年前に和紅茶が流行ったこともあり、そこから少しずつですが、認知が上がってきています。ほんのひと手間でこんなにも価値が出てくる。そんな商品開発と市場の開拓ができれば嬉しいですね。

いま新たに計画しているのは、フレーバーティーです。仲間の農家どうし協力しながら廃棄するはずの果物をドライフルーツにして、お茶と合わせて出す予定です。国産の果物を使っているフレーバーティーはなかなか無いので挑戦です。ゆくゆくの話ですが、開発レシピは公表したいと思っています。少しでも市場の活性化に役立てばと思うからです。

-フレーバーティー楽しみにしています。今日はありがとうございました。

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