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出版で社会を変える!

2月6日の土曜日、チャリティジャパン主催で三輪舎の中岡氏を迎え「出版で社会を変える」トークイベントを行った。イベントでは中岡氏が出版業界と子育てのあり方をわかりやすくざっくばらんに時に熱く語った。要所要所で、フリートークを交え参加者ひとりひとりが考え意見を発表するなど濃い2時間のイベントとなった。

 

斜陽産業といわれる出版業界。昨今のネット環境普及に伴う電子化が理由で、出版社がどんどん倒産している。しかし、社会問題を発信するという目的において本(紙媒体)はまだまだ有用であろう。

 

三輪舎は中岡氏一人の会社である。

「出版社は一人で運営できるわけがない」と決め付けていた自分にとって衝撃の事実であった。表紙のレイアウトなど作成するのはデザイナー、本を印刷するのは印刷会社、本を売るのは小売店・・・。本を作るという過程は実はほとんど外注で済んでしまう。一方出版社としての仕事は、どんな本を出版するか決めて著者を選定するのはもちろん、本の帯コメントを書いてもらえるよう有識者等に依頼することも大事な業務となる。小さな出版社では書店になかなかおいてもらえないなど商習慣があると言われている。しかしネット社会を逆手にとって、今はアマゾンなど通信販売で売ることができる。

 

中岡氏はヒットする本を作ろうとしていない。だから大量に刷って在庫を抱える必要もない。社会を変えたいという理念を持ち、そのうえで作りたいと思った本を出版する。
自宅を事務所とし、会社には自分一人のみ。本を発行する以外のランニングコストがほとんどかからないという。小さく着実に運営することが、事業を続けるコツのひとつかもしれない。

 

NPOをはじめ社会の問題解決に取り組む人々は非常によい考えを持っていて一生懸命に活動している。しかし、それを公に発信している人はどれだけいるであろうか。公に発信し続けることによって社会が関心をもちほんの少しずつよい方向に変わってゆく。自分ひとり、または少ない仲間で内々で取り組んでも社会が変わらなければ対処療法にすぎない。現状と対策を発信する方法は出版以外にもいろいろある。内々の詳細資料を個人が特定されないよう加工して公開したり、取組み状況をSNSでまめに更新をする。ひとりでもできることは考えればあるはずだ。

三輪舎HP
http://3rinsha.co.jp/

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