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2016.04.20.Wed

困難を抱える生徒ばかりの高校のはなし vol.3

このコラムは、筆者が支援活動を続ける中で、出会ったり・聞いた方のお話をご紹介します。具体的な学校名、地名、スクールソーシャルワーカーの名前を出すことはできませんが、困難な環境が実在していることを少しでも多くの人に知って欲しいと思っています。(筆者がチャリティ・支援活動を続ける一つの動機になっています。)

 


とある公立の全日制高校は一学年あたり400人いる大規模校。その生徒のほとんどが何らかの困難を抱えている。貧困・DV・ネグレクト・不登校・発達障害…。困難は複雑化している。当然教員のみではすべてに対応することは不可能。少しでも解決の力になるべく、たった一人のスクールソーシャルワーカー(SSW)が週2回常勤で対応している。

ケース3:児童養護施設に保護された女子高校生

「父親が酒が入る度に自分の子供たちに暴言を吐く」言葉によるDVを受けていることをある高校生は教師に相談した。教師はすぐSSWにつないだ。
SSWは実情を再度確かめるとともに児童福祉課とも連携をとった。この高校生は父親・弟(小6)との3人家族で、酒が入ってないときの父親は問題はない。経済的に豊かではないが困窮してるほどでもない。肉体的な暴力はまだふるわれていない。児童福祉課の職員から児童養護施設に兄弟二人とも入所することを提案されたが、弟は拒否、姉である高校生は迷い悩んだ。

 

酒を飲んでない父親を前にするとやっぱり一緒に暮らそうと思ってしまう。でも酒を呑んだら今度は肉体的な暴力もふるわれてしまうかもしれない。その恐怖と家族で暮らしたいという思いが交錯する。しばらくして、姉である高校生のみ児童養護施設への入所が決まった。父親から「手(肉体的な暴力)が出てしまうかもしれない」と言われ、家から離れることを決意したという。


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