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2016.11.09.Wed

日本初!目が見えなくても一緒に楽しめる「バリアフリー映画館」、JR山手線・田端駅5分に常設オープン。

(1)映画館の魅力とは。

みなさんは最近、“映画館”にいきましたか?レンタル店へいけば、100円ほどで映画をたのしめる時代。
そんな今だからこそ、考えてみたいことの1つ…
“映画館”の魅力ってなんでしょう。

(2)目の見えない人は映画館を楽しめる?

わたしたちがふだん、あたりまえに手に入れることのできる“映画館”という娯楽。前席のおじさんの頭が少し右にずれてくれれば…なんてすこし窮屈さを感じるのもまた一興。大画面ならではの迫力に圧倒されたり、ハッと息をのんだり、涙したり・・・

たまたまその場にあつまった人々と、劇場で繰りひろげられる瞬間のドラマに一喜一憂する、映画館ならではの共有感も魅力での1つはないかとおもいます。

でも、
“目の見えない人はいったいどうやって“映画館”をたのしむのだろう“
なんて考えたことはありますか。

本当のところ、目の見えない人にとっての映画館とは、けっして快適に映画をたのしめる場所ではないようです。

 一般に「目が見えないのだから、映画はわかるわけがない」と思う方がほとんどですが、目が見えなくても映画をもっと鑑賞したいと思っている視覚障碍者の方は何人もいます。視覚障碍者が映画館で映画鑑賞する場合、台詞のわかる邦画やアニメ映画に限定されてしまいます。場面展開などのわからない部分は、目の見える友達にこそこそ解説してもらいながら鑑賞していますが、それでは周りの人の迷惑になるのではないかと思い、映画館に行けなくなってしまったという話をよく耳にします。

引用)東京 映画もバリアフリーに ─目の不自由な方々とともに─
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n242/n242_05.html

この事実を知った時、やっぱり理想は「目の見えない人も一緒に楽しめること」だと感じるのではないでしょうか?
実は、そんな理想を叶える映画館が常設されたんです!

(3)目が見えなくても一緒に楽しめる「バリアフリー映画館」が登場

目の見えない人も、見える人も一緒にたのしめる映画館「シネマ・チュプキ・タバタ(アイヌ語)」が9月にJR山手線・田端駅5分の場所にオープンしました!(しかも期間限定ではなく、常設されています!)仕組みは、各座席に“音声ガイド”そなえつけられ、視覚に障がいのある人はイヤホンを介して場面解説を聴くことができるようになっています。それによって、みんな一緒に映画を楽しむことができます。既に、ユニバーサル映画館を体験した方の以下のようなコメントが紹介されています。

「「チャーリーもズボンに剣が刺さったまま敬礼しています」
上映された喜劇王チャプリンの映画「街の灯」の一場面。登場人物の動きを説明する音声がイヤホンから流れ、目が不自由な観客もそうでない人も、一緒に笑った。視覚障害があり、盲導犬を連れて訪れた足立区の塚越豊さん(55)は「表情や情景を細かく思い描くことができた。これからいろいろな映画で泣き笑いできるのが楽しみだ」と語った。」

引用)東京)映画、目や耳の不自由な人も一緒に 北区に常設館
http://www.asahi.com/articles/ASJBH55H3JBHUTIL00T.html

全20席と席数がすくなめなので、日時をきめて行く方はHP( http://chupki.jpn.org/)からの事前予約がよさそうです。(もちろん、当日ふらっと立ち寄ってみて、チケットを買うこともできます。)


<現在上映中の映画(一部抜粋)>
○11月1日~15日 10:30~ 『ニュー・シネマ・パラダイス』(1989年/イタリア=フランス/123分)
○11月1日~29日 13:30~/19:00~ 『リトル・ボーイ 小さなボクと戦争』(2014年/アメリカ/106分)

<チケット料金>
一般 1,500円/シニア(60才以上)1,000円/学生 1,000円/中学生以下 500円

<場所>
東京都北区田端2-8-4
JR山手線「田端駅」(「新宿駅」から電車にのって約18分170円)、北口から徒歩5分。

<HP>
http://chupki.jpn.org/


(4)「バリアフリー映画館」は“インクルーシブデザイン”

近年注目度が上がって来ている“インクルーシブデザイン”という言葉、知っていますか?今回ご紹介した「バリアフリー映画館」も“インクルーシブデザイン”の流れのなかにあります。

 

“インクルーシブデザイン”とは、

多様なバックグラウンドをもつ個人(高齢者、障がい者、外国人、LGBTなど)が製品やサービスを利用することから無自覚に外されている(Exclude)状態を“インクルーシブ”なデザインによってみんな社会に含めて(Include)いこうとする考え方やデザイン手法のことです。

 

2011年3月11日の東日本大震災と、それにつづく福島原子力発電所事故のあと、“社会をつくるのは(政治家や専門家ではなく)一人ひとりの個人である”という価値観がめばえ、それにともなう多様であたらしい活動やサービス(「トランジションタウン」「子ども食堂」「LGBT成人式」など)がうまれています。

注目すべきは、これまで社会問題を解決する活動にあった“楽しい”ということをはばかる雰囲気が変わりつつあること。“インクルーシブデザインって、楽しくて、かっこいいよね”という時代の新しい空気を感じながら、「バリアフリー映画館」へ足をはこんでみたいものです!

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