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映画「希望のかなた」トークイベントの様子をレポート

国際映画批評家連盟(FIPRESCI)賞グランプリを受賞アキ・カウリスマキ監督作品の「希望のかなた」。この映画では、シリアを逃れた難民の人々が行先で直面することを、ストーリーを楽しみながら感じることが出来ます。

国連UNHCR難民映画祭で上映される『希望のかなた』。難民が描ける希望とは…

※ソーシャルスタンドが書いた映画の紹介文です。宜しければ、ご覧頂ければ幸いです。

 

この記事では、昨年開催された主演のシリア人俳優シェルワン・ハジを迎えたトークイベントの様子をレポートします。

トークはハジさんと芥川賞作家の小野正嗣さんの対談の形式

質問に回答するハジさん

対談した小野正嗣さんとのツーショット

そして、対談の中で印象に残った言葉を紹介します。
 
-これからどのように難民問題と向き合っていくべきかという問いを受けて。
 

人道的な精神を持ち続けることが大事

 
人々の考えを変えるのは難しいことです。一方で、誰かの心に刺激を与えて、少しでも何かを考えてもらうことが出来たら、素晴らしいことだと思います。現在世界では、いろんな危機が起こっていますが、自分の仲間が大変な目にあっているということを想像することが大事だと思います。人道主義という精神を持ち続けることは人間としての義務だと思います。(ハジさん)
 

心に余裕を作ること

 
一人ひとりの人間のやることは限られていると思いますが、こういった映画は見たら(観た人の中で)変化が起こると思います。「映画で世界を変えようと思ったけど変わらない」ということを監督は行っていますが、僕たちの中には変化が起こっていると思います。少し考えるスペースを持つということかなと思います。心に余裕があればそれだけでも大きな変化だと思います。(小野さん)
 
 
-過去のインタビューでハジさんがこの映画の一番のメッセージは人間性だという風に答えていることを受けて、「人間性」という表現をハジさんは具体的にどのように捉えているか?という問いを受けて。
 

他人を誰かの意見に基づいて判断しない

 
人間性とは他人を誰かの意見に基づいて判断しないということですね。私は自分で自分が会った人に、自分の経験に基づいて判断するようにしています。例えば日本に来ましたが、みんなの背景が何であれ、どんな民族で、あるいは両親、祖父母がどんな人間だろうと、あくまであなたと私の関係なのであるということ。もしあなたがとてもいい人であれば私はもっともっとあなたと近づくことをしますし、そうでないときは自分の道を進みます。これが私の個人的な見解です。(ハジさん)

「希望のかなた」はDVDでの販売を予定しています。

是非、予約をご検討して頂ければ幸いです!

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