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ボランティアと寄付文化

阪神淡路大震災をきっかけに「ボランティア」という言葉が一般的に使用されボランティア活動が活発になってきたと言われる。また多くの公立学校ではボランティアが授業で必修だったりもする。ボランティアの参加方法について授業中に事細かにレクチャーしてくれる学校さえある。しかし「寄付」について公共教育において教える機会はあるだろうか。

 

日本には寄付文化がないと言われ続けているが厳密には寄付は行われてる。対象が学校であったり宗教法人であったり。もしくは税金のかたちで一旦国(日本)に納めて、そこから発展途上国など海外に寄付をしている。ここでいう「寄付」はNPO法人や社団法人などへのものに焦点を絞る。

 

大雪りばあねっと騒動など、NPO法人の不正な実態ばかりがマスコミで取り上げられている。
(※まとめサイト参照:http://matome.naver.jp/odai/2135884536387010901

数多くあるNPO法人の中でこういった不正な団体はほんのわずかだ。しかし、「NPOはよくない、あやしい」といったNPO全体への批判をもたらしている。東日本大震災で寄付熱が高まっていた中のことであり、非常に残念な出来事であった。

 

統計を見ても、NPO法人等に寄付をしたことがある人が少ない。
https://www.pref.chiba.lg.jp/kkbunka/npo/keikaku/documents/siryou4.pdf
http://www.shintaku-kyokai.or.jp/news/pdf/NR220722.pdf

 

日本人が寄付をしない理由は、欧米と比較する際よく「寄付控除があまりされないから」を挙げられる。
しかし、実際はそれ以上に「情報がないから、わからないから」が多数を占める。
そして寄付をする際に望むことは「寄付の用途の説明」である。
金銭的な付加が寄付文化が根付かない原因ではない。情報不足が寄付への関心を遠ざけている。

 

ボランティアや寄付に興味がある人でないと特定のNPO法人の検索までいたらない。たまたまある法人を目にする機会があっても「NPOはあやしい」と決め付けてスルーしてしまう人もいるだろう。法人が活動している内容をもっと多くの人に熟知してもらうことが寄付を増やすことにつながる。仮説にすぎないが、それを実行できている団体は少ない。また、国がNPOや社団法人を応援するような姿勢があまりない。せめて大学などの教育機関で「寄付」について学べる授業を設けることはできないか。
少額でも寄付をする習慣が根付けば、そこから社会問題への関心を広げられる可能性があるかもしれない。

 

活動報告を都度詳細に発表するNPO法人も少なからずある。しかし、それはその団体を知っている人または運よく検索で引っかかって興味をもった人しか見ることはない。もはやいち法人の努力だけでは解決できない問題だ。複数の法人が協力して、社会貢献活動をしている法人や団体全体の認知とイメージアップを図るべきかもしれない。

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